こんばんは、KKです。
グッドイヤーウェルト製法の革靴のメリットの一つに、ソールが摩耗してもオールソールで交換して長年愛用できる点があります。
手持ちの革靴では部分的なソール補修を何回か経験していますが、実はぼく個人はまだオールソールをしたことがありません。
そこで今回はオールソールには至らない段階での部分補修とコスト、どれくらいの期間使用できるかも含めて紹介していきます。
革靴のソール補修
多くの革靴で採用されているレザーソールは、柔らかく返りがよいために履きやすい反面、削れやすいので摩耗するのはラバーソールよりも早めです。
カッコよさで言えば間違いなくレザーソールに軍配が上がりますが、神経質に履きたくないのもあってぼくはラバーソールの方が好みです。
また歩き方によって個人差はありますが、どんな種類のソールであってもつま先とかかとの外側が最も早く摩耗してきます。
この摩耗しやすい部分を適切なタイミングで補修してやることで、オールソールまでの期間を延ばすことが可能です。
オールソールについてはYOのリーガルでの実体験をご覧ください。
手持ちの革靴の補修遍歴
ここからは手持ちの革靴ごとに補修遍歴を紹介していきます。
基本的にローテーションして均等に履くことを心がけていますが、仕事の関係で使用していない空白期もあるので、使用期間はあくまで目安としてお考え下さい。
オールデンのストレートチップ
購入してから丸5年履いています。
元々はレザーソールですが、そのまま2年ほど履いてからハーフソールとヒールリフト(かかと)交換をしました。
前足部・ヒールともに、ドレスシューズ向けの薄めなビブラムラバーにしています。
以前はレザーソールで滑るのが嫌で、滑り止めシールを貼っていた時期もありました。
しかしいくら見えづらいソール部とは言え、どうしても”シール貼ってます感”がかなり強く出てスマートではありません。
またあくまでシールなので、履いている間に一部が剥がれてしまうこともありました。
一方、専門店でハーフソールしたラバーは元のソールと一体化していて、横から見てもラバーを貼っているとはわかりません。
レザーソール然とした見た目を保ちながらも、履いているときには圧倒的に滑りにくく、雨による水濡れも気にしなくてよいので実用性を格段に向上させることができます。
ハーフソールは値段も2,500円程度と安く、お店が混んでいなければ数十分で仕上げてもらえることもあります。
滑り止めシールの貼り付けではなく、専門店でのハーフソールが断然おすすめです。
ジャランスリワヤのストレートチップ
購入してから4年ほど使用しています。
これも元々はレザーソールです。
オールデンのハーフソールが感動的な便利さと仕上がりだったため、そこまで摩耗していませんでしたが1年ほど履いた時点でハーフソールしてしまいました。
レザーソールの色味と合わせるために、ダークブランのビブラムラバーを貼っています。
その後つま先がさらに摩耗してしまったので、追加でつま先部分のゴム補修をしています。
模様のないゴム部分が後から追加補修した箇所です。
つま先の減った部分のみを埋めてくれるので、元のソールと同じ厚みで一体感のある仕上がりになっています。
このつま先補修も2,000円程度と安価なので、減りやすいつま先が重症にならないうちに早めの手当てをおすすめします。
同じようなつま先の摩耗防止対策として、あらかじめビンテージスチール(数mmの金属板)を装着する方法もあります。
かかとは購入してからそのままなので、かなり摩耗している状態です。
摩耗が黒いラバー部に留まっているうちに、ヒールリフトの交換をしたいと思っています。
コバも色が剥げてしまっているので、同じタイミングで塗りなおししたいです。
クロケット&ジョーンズのローファー
購入してから丸3年使用しています。
元々はレザーソールで、これは購入後すぐにハーフソールしてラバーを貼ってもらいました。
その後、つま先が極端に摩耗してしまったので、先日つま先のみを追加補修しています。
ジャランスリワヤの例と同じく模様が異なる部分が、今回追加で補修した部分です。
上から見ると、どこに追加したのかわからないくらいの一体感のあるキレイな仕上がりで満足しています。
ハーフソールしたラバー部はまだまだ使えそうですが、ヒールはもう少しで交換が必要かなという状態です。
革靴のメンテナンスコスト
以前の記事にもある通り、連続で履かないローテーションとお手入れの効果もあって、いずれの革靴もアッパーはまだまだ余裕で使える状態を保てています。
ここまでの補修遍歴をもとに、使用期間とメンテコストをざっくりと計算してみました。
革靴購入
シューツリー購入(3,000円)
↓ 約1年半~2年
ハーフソール(2,500円)
↓ 約1年
ヒールリフト交換(2,500円)
つま先追加補修(2,000円)
↓ 約1年~2年
オールソール
これまでの使用実績からオールソールするまでに4~5年は履けますし、その間にハーフソール・ヒール交換・つま先追加補修の全てをおこなったとしてもメンテナンスコストは1万円ちょっとです。
その他にかかっているのは、たまにお店でお願いしている靴磨き代くらいでしょうか。
ランニングコストは思ったより高くないことがわかります。
オールソール後にはさらに2~3年履けることを考えると、合計で6~8年は使えるのではないでしょうか。
使用できる期間と所有時の満足感も考慮すると、安い革靴を履きつぶすよりも、ある程度の価格(目安は3万円以上)の革靴&お手入れの方がライフサイクルコストで見た場合のメリットは高いと思います。
もちろん高級な革靴の方が、長年使用できる普遍的なデザインや品質面で優位なのは言うまでもありません。
そう考えると革靴は、ビジネスアイテムの中でも腕時計と並んで長期間使えるアイテムです。
履きつぶしていた人からすると3万円以上の革靴は高く感じてしまうかもしれませんが、それだけの値段を払う価値は十分にあります。
革靴による個体差や、使用頻度・歩行距離による個人差はあると思いますが、20代・30代サラリーマンの革靴選びの参考になれば幸いです。