こんばんは、KKです。
2019年GWのイタリア旅行で実際に行った免税手続きをまとめてみました。
また空港からではなく、列車移動の陸路でイタリアから出国する際の税関手続き方法も合わせて紹介していきます。
イタリアでの免税手続き
イタリアでは1店舗で150ユーロ以上購入した場合、VAT還付が受けられます。
買い物する際にはパスポートを忘れずに持っていきましょう!
おおまかな免税手続きはこんな感じです。
- 買い物した店舗でVAT込みで支払いする
- 店舗でパスポートを提示して免税書類を作成してもらう
- 出国時に税関スタンプをもらう
- VAT還付金を受け取る
今回ミラノ市内で買い物したお店では、どこでも当たり前に免税手続きをしてくれました。
またほとんどのお店でグローバルブルー社の免税システムを使っているようです。
今回は全ての店舗で免税書類はグローバルブルーのものでした。
免税書類の作成
お店で免税手続きをお願いすると、免税書類(Global Blue Italy, Tax Free Form)をつくってくれます。
お店で発行してもらったらそのままでOKではなく、自分で後から記入しなければならない項目もあるので要注意です。
Tax Free Formの項目別に解説していきます。
RETAILER
書類の左側には購入店舗の詳細や、購入金額、還付額が記載されています。
ここには追記することはなく、内容が合っていればOKです。
CUSTOMER’S DETAILS
右側にはパスポートから登録した、パスポート番号、氏名、誕生日、居住地などがあらかじめ記載されます。
ただここは店舗によって記入済み項目がまちまちで、不足分は自分で追記する必要があります。
日本の住所まで忘れずに記入しておきましょう。
CUSTOMER’S DECLARATION
まず初めのCUSTOMER’S SIGNATUREに署名します。
次に還付方法(REFUND METHOD)を選びます。
- クレジットカード
- アリペイ
- 銀行小切手
- 現金
から選択できますが、日本人ならクレカか現金の二択でしょう。
クレカの場合には、カード番号と有効期限を記入します。
また還付方法の下にも署名がありますので忘れずに。
署名は二ヶ所とも必要です。
ネットでは「最もレートがいいし、現金還付は手数料かかるのでクレカ一択!」という記事ばかりだったため、クレカでの還付を選びました。
しかし還付後に確認してみると、クレカでも現金でもほとんど変わりませんでした(詳細は後述します)。
ユーロなら将来どこかでまた使うと思いますので、現金還付でもいいかと思います。
CUSTOMS STAMP
右下の税関スタンプは出国時に税関でもらうので、購入直後は空欄で大丈夫です。
Global Blueのトラッキングシステム
どこかの店舗での免税書類作成時に電話番号を聞かれたので、日本の携帯番号を登録してもらったら、グローバルブルーからSMSが送られてきました。
どうやらグローバルブルーのシステム上でパスポート番号に購入履歴が紐付けられているらしく、SMSのリンクから全ての店舗での購入履歴や還付額、還付手続き状況の一覧が確認できました。
SMSからのリンクでなくても、グローバルブルーのサイトからTax Free Form右上のDoc-IDを入力すれば追跡できるようです。
出国時の税関手続き
今回はイタリアの空港から出国ではなく、ミラノ⇒列車移動でスイス・ジュネーブ⇒ドイツ・ミュンヘン乗り継ぎ⇒羽田空港着というルートでした。
ネットにはイタリアの空港での税関手続き情報はたくさんあるのですが、陸路移動での手続き方法が全然出てきません・・・。
なので免税書類をつくってくれたスタッフに聞いてみると、
「スイスはEU加盟国ではないのでイタリア出国時に税関手続きが必須」
「イタリア/スイス国境にあるドモドッソラ駅の税関に行って」
とのこと。
当初はミラノ~ジュネーブ間は乗り換えなしで行こうと考えていましたが、税関手続きのためにミラノ~ドモドッソラ(Domodossola)、ドモドッソラ~ジュネーブに分けてチケットを取りました。
今考えると、EUのドイツ乗り継ぎだったのでミュンヘンの税関で手続きしても大丈夫だったかもしれません。
ただイタリアから陸路でスイスへ行って、スイスからEU外へ出る場合には、今回のようにドモドッソラ駅での手続きが必要と思われます。
ドモドッソラの税関カウンター
ドモドッソラ駅に到着したら、1番線から駅舎に入ってすぐに税関カウンターへの入口があります。
小さくTax Freeと書かれているだけでわかりづらいので要注意です。
「ほんとにここで合ってるの?」という雰囲気ですが、ここが税関カウンターです。
カウンターでスタッフに免税書類を提出すると、チェックしてくれます。
パソコンで何か作業した後に「OK」と言われて返却された書類を確認すると、右下の税関スタンプがありません・・・。
書類には”NO STAMP = NO REFUND”などと脅しのようなことが書いてあるので、しつこくスタッフに確認したのですが「2018年からイタリアの税関スタンプは電子化されたので実印は押さない」そうです。
ちなみに購入品の提示は全く求められませんでした。
イタリアは車内改札なので、次の列車の待ち時間はドモドッソラ駅の外に出られます。
税関手続き後
トラッキングシステム上でも2~3日後には手続き状況がアップデートされて、”税関手続きが必要”となっていたものが”払戻し保留”に変わりました。
各店舗では約12%が還付されると聞いていたのですが、The Slowear Storeだけはなぜか18%還付されています・・・。
INCOTEXのパンツだけは税率が異なる・・・?
免税書類の投函
税関を通過したらあとは免税書類をグローバルブルーのカウンターで投函するだけです。
ジュネーブ空港では時間がなかったので、今回は乗り継ぎ地のミュンヘン空港で投函しました。
ミュンヘン空港のグローバルブルーカウンター
まずミュンヘン空港がめちゃくちゃデカい上に、サービスカウンターなどの現地スタッフに聞きまくっても誰も場所を知りません・・・。
ジュネーブからの乗り継ぎだったので、グローバルブルーカウンターがパスポートコントロールの前か後かもわからずだいぶ右往左往しました。
結局ルフトハンザ航空のラウンジスタッフが
「ANA便の搭乗口近くにある」
「イミグレ通過した後で大丈夫」
ということを教えてくれたのでなんとか辿り着きました。
ジュネーブからのスイス航空で到着したゲートから、電車でT2のGates Hへ移動し、パスポートにEU出国のスタンプを押してもらいます。
免税店エリアに出ますので、そこを右折します。
そのあとはTax Refundの方向へ直進します。
H30ゲート付近にグローバルブルーのカウンターがあります。
クレカ還付で書類作成が済んでいる場合は、カウンター右にある専用ポストに投函するだけです。
窓口では何もする必要はありません。
現金の場合は窓口で還付手続きをしてもらうようです。
カウンターの場所はANAサイトのミュンヘン空港からの出国に、税関やグローバルブルーの免税手続きカウンターも合わせて記載されています。
羽田空港の投函BOX
苦労してミュンヘンで探したグローバルブルーカウンターですが、なんと羽田空港にもグローバルブルー専用の投函BOXがありました・・・。
国際線到着ロビーに出て右手の荷物発送カウンターに設置してあります。
投函するだけなら日本到着時に出した方が楽そうです。
実際の還付金額
還付スケジュール
実際に還付されるまでのスケジュールは以下の通りです。
クレカに払戻しされるまで書類投函から約3週間かかりました。
イタリアの税関通過 :4/27
免税書類の投函@ミュンヘン :5/2
クレカへの還付完了 :5/22
イタリアの電子スタンプは本当だったようで一安心です。
クレカ還付時のレート
イタリアではユーロ決済にしましたが、還付金はグローバルブルーで円換算されて入金されていました。
日本発行のカードなので、強制的に円で還付されるようです。
Tax Free Formに記載されていたユーロ金額と、還付された日本円から換算レートを計算してみました。
なんと1ユーロ=113.8円・・・めちゃくちゃレート悪いです・・・。
グローバルブルーサイトでよくよく確認してみると、こんなことがちゃんと書いてあります・・・。
旅行中のクレカ決済では1ユーロ=126.7~128.1円になっていますので、クレカ還付時のレートはそれよりも10%以上低いレートになるようです。
現金還付時のレート
もし仮に現金で還付していた場合はいくらになっていたのでしょうか?
イタリアで現金還付をすると、免税書類ごとに以下の手数料がかかるようです。
高額還付を除くと、概ね還付金額の10%程度が手数料として取られるようです。
今回の例だと4ユーロが3枚、5ユーロが1枚、8ユーロが1枚となり、手数料の合計は25ユーロになります。
5/24時点のTTBが1ユーロ=121.24円ですので、ユーロ還付金額から手数料を引いて換算すると、
(462.46-25)×121.24=53038円
と今回のクレカ還付金額(日本円)より若干ですが多くなります。
クレカと現金はどちらがお得か?
もちろん還付や両替のタイミング次第で為替は変動しますので、クレカでも現金でも還付金額はほぼ変わらないと考えてよさそうです。
またユーロを使う予定があるなら現金で還付、そうでないなら自動入金で再両替の必要もないクレカ還付を選べばよいと思います。
イタリアでの買い物の参考になれば幸いです。